こんにちは、マイクです。
今日は、トレードに関する技術の中で、最も重要だと言っても過言ではない「資金管理」について少しお話ししたいと思います。
「学習プログラム」メンバーのみなさんは、既に本物の資金管理についてバッチリ学ばれているので、改めて言うまでもないことですが、復習のつもりで読んでみてください。
マイクは常々言っているのですが、「資金管理」とは「経営戦略」に他なりません。
「勝率」「リワード・リスク比」「プロフィットファクター」などの特徴量を基に、「許容損失比」を決定し、「収益モデル」を構築することによって、具体的な月収・年収ベースの収益計画を立てることが可能となります。
「資金管理」という言葉には守備的なイメージがあるかも知れませんが、実際には違います。
「資金管理」の目的は
計画的・効率的に資金を殖やす
ことなのです。
さて、その資金管理で最も基本的なことが、
許容損失比を一定にする
ということです。
つまり、「1トレードで許容する最大損失の、資金に対する割合」を一定にするということですね。
これが全ての基本であり、これなしに収益計画は考えられません。
一方で、一般的に「投資家の資金を保護する」という名目で導入されている制度に
レバレッジ規制
がありますね。
日本では先進国の中では極端に低い、「25倍」という最大レバレッジが規定されています。
では、資金管理的に見るとレバレッジ規制にはどのような意味があるでしょうか?
結論から言うと、
- レバレッジ規制では資金を守れない
のです。
むしろ、
- レバレッジ規制は合理的な資金管理計画を阻害する
と言うことができます。
具体的に考えてみましょう。
話を簡単にするために、今、1ドル100円だとします。
1万通貨だと100万円ですね。
レバが25倍ということは、証拠金はその1/25で、4万円となります。
Aさんはこれから米国が利上げをしてドル高が進むと考え、資金を100万円入れて、ドル円を3万通貨ロングしました。
3万通貨ということは300万円なので、レバレッジは3倍となります。
最大の25倍に比べてとても低いですね。
それで安心して放置していたところ、米国の景気が低迷して利上げ観測が否定され、一気に円高が進みました。
なんと、1ドル70円を割り込み、最安値69.44を付けたのです。
この時何が起きたでしょうか?
Aさんの含み損は-3056pipsで、3万通貨で-91万6800円です。
評価額は83200円になってしまいます。
一方、この時の必要証拠金は694400/25*3=83328円です。
評価額が必要証拠金を下回った瞬間にポジションは強制決済され、レバレッジ規制によって「保護された」83328円が手元に残りました。
実に資金の9割以上がなくなっていますね。
これがレバレッジ規制による「投資家資金の保護」の現実です。
つまり、自分できちんとストップを入れない限り、
- レバレッジ規制では資金を守れない
ということがわかりました。
次に、きちんと資金管理を行っているBさんのケースです。
「学習プログラム」で習得した、連敗によるドローダウンを確率的に制限する考え方に従って、自分の特徴量に基づき、合理的な許容損失比を3%に決定しました。
Bさんは1分足を駆使するスキャルピングを得意としています。
ある時、ポンド円で、根拠のあるラインを背に、タイトに損切ラインが設定できました。
スプレッド込みで何と10pipsという狭さです。
資金100万円に対して許容損失比が3%だと、許容損失は3万円なので、ストップ幅10pipsということは、30万通貨が適正ロットです。
ところが・・・
ポンド円は現在155円なので、1万通貨の証拠金は155万円/25=62000円となります。
すると、100万円の資金では、16万通貨しかエントリーできません。
適正ロットの約半分しか張れないということですね。
これでは収益計画にも影響してきます。
まさに、
- レバレッジ規制は合理的な資金管理計画を阻害する
ことがよくわかる例だと思います。
投資家の資金を守れないどころか、きちんとした資金管理計画を阻害する、そんなレバレッジ規制を、一体何のために金融庁は掛けているの??
という疑問が当然湧いてくるわけですが・・・
そこは「大人の事情」があるんでしょうね。笑
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