こんにちは、マイクです。
前回の記事で出したクイズの答は考えましたか?
おさらいをすると、下のチャートで
2本の移動平均線のうち、どちらがSMAで、どちらがEMAでしょうか?
というクイズでした。
さて、正解は:
- 緑がSMA、赤がEMA
です。
あれっ??
EMAの方がSMAよりもローソクに近くなるはずだから、反対じゃないの??
と思った方、いらっしゃいますか?
「EMAの方がSMAよりもローソクに近くなる」ということが言えるのは、両者の期間が等しい時です。
実は、上のチャートのSMAとEMAは期間が違います。
SMAが15期間、EMAが25期間になっているのです。
ちなみに、両方とも期間を20に揃えると、下のようになります:
これだとイメージ通りではないでしょうか。
つまり、ローソクに近いかどうかは期間の長さが強く影響し、必ずしもEMAとSMAの特性の違いを表すものではないということがわかります。
では、ここで、MAの「期間」について改めて考えてみましょう。
時刻\(t\)での期間\(n\)のSMAは次式で定義されます:
\[\mathrm{SMA}(t)=\frac{1}{n}\sum_{j=0}^{n-1}p(t-j)\tag{1}\]
但し、\(p(t)\)は時刻\(t\)のローソクの終値です。
単純に現在から過去\(n\)本のローソクの終値の平均を取ったものですね。
一方、EMAは次式で定義されます:
\[\mathrm{EMA}(t)=\alpha\sum_{j=0}^{\infty}(1-\alpha)^j p(t-j)\tag{2}\]
ここで、
\[\alpha=\frac{2}{n+1}\]
式(2)を見るとわかりますが、EMAの場合には平均を求めるのに使われるデータが理論上無限に過去を遡ります。
では、EMAにおける「期間」\(n\)は、いったい何を表しているのでしょうか?
次回までにみなさんも考えてみてください♪
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