こんにちは、マイクです。
前回の記事では、価格 \(p\) が時間 \(t\) に比例して上昇しているケースで、
- 価格変動はフラクタルか?
- もしそうであれば、次元はいくつか?
というクイズを出しました。
みなさん、考えましたか?
この答を出すには、下のようなグラフを描いてみるといいですね:
横軸は粗視化のスケール(つまり時間足) \(k\)、縦軸は各スケールに対応する距離で、両方とも対数軸になっています。
プロットしている点は、1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足にあたります。
前回の記事でも指摘した通り、このケースでは、粗視化スケールによらず距離は一定となるので、プロットは水平線上に並びます。
ということは・・・
まず、データセットがフラクタルであるためには、対数軸上でプロットが直線上にあることが必要でしたね。
ということは、その条件については満たされています。
よって、このデータセットは「フラクタルである」と言えます。
次に、そのフラクタル次元を求めます。
この場合、直線の傾きは「0」ですから、
\[1-D=0\]
となり、フラクタル次元は、\(D=1\) となります。
ん・・・?
それって・・・?
もともとのスカラーの1次元と同じじゃん!
そうなんです。爆
このケースは、定義から言うと確かにフラクタルです。
実際、一部分を拡大しても全体と同じ形をしているので、自己相似性も有しています。
しかし、フラクタル特有の「複雑性」が皆無ですね。笑
これはあまりに自明、言わば、「トリビアルなフラクタル」と呼べるでしょう。
こんな例を持ち出したのは、フラクタル性の判別の仕方とフラクタル次元の求め方を、わかりやすく説明するためです。
次回は、いよいよ実際のチャートデータを用いてフラクタル解析を行います!
どうぞお楽しみに♪
では、今日もポチっと応援お願いします☆