戦略的資金管理の視点から見たレバレッジ規制

こんにちは、マイクです。

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既にご存知の方も多いと思いますが、金融庁が外国為替証拠金取引の証拠金倍率(レバレッジ)を引き下げる検討に入ったことが、先週、日経新聞で報じられました。

それによれば、

過去の外為相場の値動きを踏まえ、変動率が最も大きいケースでも元本がなくならないよう

にするという方針で、

1985年以降でみると、主要10通貨の平均の変動率は11.4%

という数字を根拠に、レバレッジを

10倍程度

に抑える案が有力になっているとのことです。


学習プログラム(三種の原理)」で資金管理を学んだメンバーのみなさんにとっては、まさに

笑止千万

な馬鹿げた理屈ですね。

上の論理を見るとわかりますが、これはストップを入れずに放置することを前提としています。

あまりに考え方のレベルが低すぎてお話になりません。


レバレッジ規制によって資金を守ることは決してできないという点に関しては、以前の記事でも詳しく解説しましたので、改めて繰り返すのは止めておきます。

今日はこのレバレッジ規制がトレードに与える影響について、
三種の原理」で詳しく学習する

戦略的資金管理

の視点から掘り下げてみようと思います。

戦略的資金管理においては、一定の許容損失比によって全てのリスクをコントロールしています。

しかも、その許容損失比についても、勝率に基づいた合理的な決定方法を学びます。

ちなみに、この合理的な決定方法は、マイクの知る限り、「三種の原理」以外のどんな専門書を探しても載っていません。


さて、「自動資金管理機能付きエントリー支援ツール【Deluxe版】」の説明にも書きましたが、現在資金を\(M\)、許容損失比を\(\lambda\)、ストップ幅を\(w\)、取引する通貨ペアAAABBBの決済通貨BBBを基軸通貨、資金通貨CCCを決済通貨とする通貨ペアBBBCCCの為替レートを\(r\)とすると、適正ロット数\(L\)は次式で与えられます:

\[L=\frac{M\lambda}{wr}\tag{1}\]

例えばEURUSDを円建て口座で取引する場合にはUSDJPYのレートが\(r\)となります。

一方、最大レバレッジを\(X\)倍とすれば、その規制により下記の不等式が成り立ちます:

\[\frac{Lp}{M}\le(1-\lambda)X\tag{2}\]

ここで、\(p\)は通貨ペアAAACCCのレートです。

先ほどの例ではEURJPYのレートが\(p\)ですね。

係数\((1-\lambda)\)が掛かっているのは、ストップラインまで逆行した時でも証拠金維持率100%を維持することを意味しています。


以前の記事でも書きましたが、なぜレバレッジ規制が合理的な資金管理計画を阻害するかと言えば、式(1)によって、根拠のあるストップラインまでのストップ幅\(w\)に基づいて適正ロット\(L\)を決めているにもかかわらず、式(2)によって、そのロットを入れることができないという事態が生じるからです。

これは、ストップ幅が狭いほど起こりやすくなります。

そこで、あるレバレッジ規制下で、適正ロットを入れられるためには、最低限どのぐらいのストップ幅が必要かを求めるため、(1)と(2)を連立して\(w\)について解いてみると:

\[w\ge\frac{\lambda q}{(1-\lambda)X}\tag{3}\]

ここで、\(q\)は取引対象の通貨ペアAAABBBのレートです。

先ほどの例ではEURUSDのレートが\(q\)ですね。


この関係を、いくつかの許容損失比毎に、最大レバレッジを横軸、最小ストップ幅を縦軸に図示するとこうなります(EURUSDを想定し、\(q\)=1.17とした場合):

minstop2
例えば、許容損失比0.03(3%)の場合、現行のレバレッジ25倍だと、ストップ幅が14.5pipsより狭いと適正ロットが入りません。

これが、レバレッジ10倍になると、ストップ幅が36.2pipsより狭いと適正ロットが入らなくなってしまいます。

スウィングだったら問題ないかも知れませんが、スキャルピングでは合理的な資金管理計画が完全に阻害されてしまいますね。

一方、レバレッジが100倍あれば、最小ストップ幅は3.6pipsとなり、どんなにタイトにストップラインを設定した場合でも大丈夫でしょう。


このように考えてくると、この規制の意図が透けて見えてきますね。

つまり、レバレッジ10倍となった時に適正ロットを入れるためには許容損失比を下げなければなりません。

例えば、許容損失比を0.01(1%)まで下げれば、最小ストップ幅は11.8pipsにまで狭まるので、かろうじていけるかも知れません。

しかし、1%の許容損失比で、3%の場合と同じ収益を上げるためには、必然的に証拠金を増額する必要があります。

これが

大人の事情

ということなのでしょうか。。


いずれにしても、「三種の原理」で戦略的資金管理を習得していれば、どんな条件を与えられても、必要な収益を上げるための収益モデルを構築し、経営戦略を立てることができます。

もちろん、AXIORYのような海外証券会社を利用するという選択肢もあります。

いろいろな状況の変化に動じることのない、確固たる戦略立案能力を身に付けたいですね♪


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「戦略的資金管理の視点から見たレバレッジ規制」への2件のフィードバック

  1. マイク様こんにちは

    またもやレバ規制の話、驚きました。即、国内証券会社さようならになりました。なんかまた数年たったら10倍→5倍とかにしそうですね。それで追証はそのままなんですかね?

    今の25倍がギリ許せるという感じでしたが、これでは全く旨味がないですね。一般トレーダーも海外口座にする人かなり多いのではと思います。
    何故、日本だけここまで規制するのか?

  2. ともさん、こんにちは☆
    コメントありがとうございます。

    これが「投資家の保護」だと言うのですから、本当にあきれ果ててしまいますね。
    きちんとリスク管理しているトレーダーを馬鹿にしています。

    追証は恐らくそのままでしょう。
    それが余計、証拠金をたくさん入れろという意図を感じさせます。

    これで国内証券会社が完全に愛想を尽かされて顧客が離れれば、経営状況も悪化し倒産のリスクも高まるでしょう。
    そうなれば「投資家の保護」とは真逆の結果となりますね。

    無能無策とはまさにこのことかと、嘆かわしいばかりです。

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