こんにちは、マイクです。
前回の記事では、
「ボリンジャーバンドの各バンド内に値動きが収まる確率は、±1σ内が68.27%、±2σ内が95.45%、±3σ内が99.73%」
という都市伝説が現実とかけ離れているのは、
- 分布形状の違いを無視
- 標準偏差の意味を混同
という二重の誤謬を犯して、正規分布を特徴付ける数字をそのまま使っているためだったことを明らかにしました。
これまでの記事を読んでいない方はこちらからどうぞ:
■ボリンジャーの都市伝説(1)
■ボリンジャーの都市伝説(2)
■ボリンジャーの都市伝説(3)
■ボリンジャーの都市伝説(4)
これらの記事は投資情報サイト「fx-on」でも取り上げられ、そちら経由で下記のようなコメントを頂きました:
興味深い具体的な数値を見せていただきありがとうございました。
私も「都市伝説」の数値は、理想的な正規分布の数値なので、いろいろなセミナーで講師の方々の「科学的な裏付け」という説明には、疑問を持っていました。
自分でもEXCELでUSDJPYの度数分布を確認したことがありますが、同様のファットテイルな分布になりました。
よくよく考えてみれば、正規分布に従うような値動きであれば、トレンドフォローに優位性を求めるトレードなどできませんよね。
逆に、度数分布の形状でトレンドフォローに適した通貨ペアを探せるような気がしますが、いかがでしょうか。
これはいいアイディアだとマイクも思います。
そこで、他の通貨ペアに関しても少し分析してみました。
トレンドの出やすそうなGBPUSDと、北米通貨同士でレンジっぽそうなCADUSDです。 ←あくまでイメージ。笑
まずは、
【GBPUSD】
■2014年の1時間足6201データ
■ボリンジャーバンドにおける位置の頻度分布と正規分布の比較
■各バンド内に値動きが収まる実際の割合
- ±1σ内:51.62%
- ±2σ内:87.07%
- ±3σ内:98.18%
次に、
【USDCAD】
■2014年の1時間足6201データ
■ボリンジャーバンドにおける位置の頻度分布と正規分布の比較
■各バンド内に値動きが収まる実際の割合
- ±1σ内:47.59%
- ±2σ内:87.76%
- ±3σ内:98.55%
となりました。
通貨ペアによる違いはそれほど顕著には出ませんでした。
一方で、正規分布と比べた場合の、双峰性を持つ分布形状、±1σ内の割合の低さ、±3σの外にある割合の高さ、という特徴は同様でした。
特に、頂部が2つに割れた鬼のような形状は特徴的ですね。
みなさんも、このイメージを頭の片隅に残しておいてください。
そうすれば、もう二度と都市伝説には惑わされないでしょう♪
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マイクさん、RAMUCHYです。
今回の記事、すばらしいと思います。
相場の常識みたいに言われていることにも嘘があったとは驚きです。
それを暴かれたマイクさんの目線には、脱帽します。
RAMUCHYさん、ありがとうございます。
何でも鵜呑みにせず、自分の頭で考えてみることは重要ですね。
これからもいろんな「都市伝説」をバスターしていきますよ。笑
今後とも応援よろしくお願いします♪