こんにちは、マイクです。
日本時間今日未明3:00に、3月20~21日に開催された米国連邦公開市場委員会(FOMC)の
議事要旨
が公表されました。
ちなみに、議事要旨は会合終了から3週間後に公表されます。
おさらいになりますが、3月のFOMCは、FRB議長をパウエル氏がイエレン氏から引き継いで、最初の会合でしたね。
そこで今年1回目の利上げが決定されましたが、これは市場のコンセンサス通り。
今回の議事要旨公表では、会合終了時の声明文には明示されていない、委員間でどのような議論があったのかという点に注目が集まっていました。
結論から言うと、今回の議事要旨の重要なポイントは下記の2点と考えられます:
- 数人の参加者が「今後数年の利上げ経路は、従来の想定よりやや加速するのが適切だ」と指摘した
- トランプ政権が仕掛ける貿易戦争は「米経済の下振れリスクになる」と断言した
まさにアクセルとブレーキのサンドイッチ状態ですね。
しかし、逆に言えば、2項目目の「貿易戦争の懸念」が後退すれば、ドルにもはっきりとした力強さが見えてくるとも推測できます。
ところで、1項目目の「利上げ経路の加速」については、マイクは声明文と共に会合終了時に発表された
ドット・チャート
から既に予想していました。
ドット・チャートについては、以前の記事(1), (2), (3), (4),(5)でも詳しく解説しているので、憶えている方もいらっしゃると思いますが、FOMCメンバーの金利見通しをグラフで示したものです。
どういうことなのか実際に見てみましょう。
これが今回3月のFOMCで公表されたもの:
そして、これがその前に昨年12月のFOMCで公表されたものです:
両者の2018年の部分を比べてみてください。
中央値は共に「2.00-2.25%」です。
よって、一般的な報道では「年内の利上げ回数予測は3回で変わらず」とされます。
しかし、ドットの分布をよく見てみると、明らかに重心が「2.25-2.50%」の方にシフトしていますね!
これは、年内4回と考える委員の割合が増えてきていることを示しています。
それが、今回の議事要旨公表ではっきりと確認されたということになります。
FOMCの一連の指標発表も、このような見方で眺めていくと、とても面白いですよ♪
では☆